2014年9月28日日曜日

沢木耕太郎『貧乏だけど贅沢』

成田空港で荷物を預けた後もう持たないもう持たないと思いながらも青山ブックセンターをうろうろしていたら、平積みで1冊だけ残っていた沢木耕太郎『貧乏だけど贅沢』につかまりました。ミュージシャン・俳優・作家・学者・プロ雀士・・・との旅をめぐる対談集。

この本を手に取る人の入り口は、この対談者のうちの誰かの話を聞きたいから始まったはずで、 もちろんお目当ての人の話はそれはそれで満足なのだけれど(私の場合は井上陽水と今福龍太)、それ以外の人の旅の話も読んでいてとても楽しいものでした。

自分では取らない旅のかたちではあっても、そういう旅もあるんだ、と本当に旅というのは歩き出してみればその人一人ひとり違うかたちであらわれるところに面白みがある。


今回アラスカに行ったのはまだ7度目だけれど、これまで通った海沿いの南東アラスカを離れて、内陸部にはじめて入った。アンカレッジの立派な飛行場、町の規模、用意されているアクティビティなどの広告、に圧倒されながら、6年前に小さな町・ジュノーからアラスカの地にはじめに入ったのはよかったかもしれない、こうしてアラスカに魅かれ通うことになったのだから、とこの本を読みながら思いました。