2014年1月27日月曜日

旅への指南書

ラジオで、作家の角田光代氏が最近日本人が旅をしない、特に若い人が旅に出ない、という話をして沢木耕太郎『深夜特急』をおすすめしていました。

学生時代に私はそれほど旅をしたというおぼえもなく外国にもほとんど興味がなく、そもそも旅は自分のもので、他の人が行く行かないで比較してとらえてこなかったので日本人が旅に行かなくなったと言われても、ああそういうものかと思います。

『深夜特急』を10代に読んでもじゃあ香港に行ってバスを乗り継いでヨーロッパを目指そう、という気にならなかった。でもいまは大きい飛行機から小さい飛行機を乗り継いで、バスに乗って、歩いて、さらに遠くに行きたいと思っている。

ブルース・チャトウィンの本を読んでもなんだか難しいし辛そうだし旅に出ようとは思わないかもしれない、でも旅というのは重層的に、または連なった経験として確実に人を形成するもの、という気がします。なんとなくブルース・チャトウィンのような世界の旅人は実は結構いるのではないかとも思う。




中くらいの飛行機