2014年11月29日土曜日

天城の発酵する森

紅葉を求めて天城山に行ったらカエデもブナも葉を落としていていささかがっかり。がっかりした気持ちをころがしながら登山の始まりです。

思いがけない凍りつく寒さにも迎えられ、何度か歩いてる山道なのにどうも調子が違うのは、これは意識している以上に寒いぞ、と思いながらも登っていく。

ブナの森はすっかり冬のつめたい姿の森だった。

万三郎岳山頂について一息つき、パンやビスケットをかじっているとたちまち背中からつめたさが這い登る。縦走はまた今度、逃げるように下山を開始した。

海からの風があたらない側だからだろうか、少し下山しただけで何か自分がゆるくなってきたのを感じる。まさに解凍(チン)。も少し歩いてすっかり解凍(チン)。

気がつけば落ち葉の積もった場所まで降りてきていて、そこの静かに満ちた空気感につつまれていて、秋の幸福感を味わえました。手に取った赤い紅葉たちが木々にあるときも見てみたいけれど、天城の発酵する森もいいものです。


アラスカ タルキートナ 2014