2012年4月22日日曜日

堀江謙一『太平洋ひとりぼっち』

好きなように生きるとはどういうことでしょうか。

自由に生きたいとずっと思ってきて、気がつけば、結構自由かもしれない、なりたいように人はなれるとようやく思えるようになったのは少し前でした。

先日、まだ雪深い東北の月山を旅しました。自然の中で自由に好きなように生きる人たちの生き様に直接触れられて、大きな歓びでした。

やりたいことをやるということが当たり前すぎで、そういう質問が後から追いかけてくるような人。

堀江謙一『太平洋ひとりぼっち』を思い出しました。ただただ、ヨットで太平洋を渡りたい。願うことはいたってシンプルで、どうしてそういう気持ちがわかってもらえないのかな?というのが逆に著者にとって不思議で仕方ない。

世間の尺度に合わせて言語化することなど不可能な、跳躍した自由人たちの思考を知るには、とても貴重な本だと思います。

私が持っているのは古本屋の100円コーナーで見つけた1962年刊行のポケット文春です。手に取るとボロボロで虫がいそうだなと迷いながらパラパラめくったところ、著者のサインを発見し静かに驚喜しました。