2015年の秋は、雨の日も多くていつもの秋の安定した天候ではないようで、それでも日々冬へと近づいていることを、これは半ば願ってもいる。でないと町の年末に向けてのせわしなさという表面ばかりがカサカサしてしまうのはいかにも味気ない。
10月末の谷川岳。ロープウェイ終点の天神平から山頂まで既に木々も葉を落とし、ブナの実の抜け殻が頼りなげに揺れていた。今年の実りはどうだったろうか。ナッツ類で最もおいしいというブナの実(いったいどんな人がどう食べ比べたのかしら)。
登山道具を少しずつそろえて山に行き始めてから10年以上になるけれども、どの山も見せる表情が異なっていて、同じ山でもまた季節によって違うし、その彼らの勝手な領域にお邪魔させてもらう、という感覚が好きで山歩きが続いている。
前回の谷川岳は山頂付近荒天でまったく視界が悪く、双耳峰のもうひとつの耳には行けなかった。今回は穏やかな、はるかに続く山稜を眺めながら歩ける山行となった。ちょっと風花が舞っていたけれど、それはそれで山は冬をすぐそばまで迎えていることを知る機会に立ち会えたようなもの。
下山時、少し急げば早めのバスに間に合うかも、どうしようかと友人と相談していると、ちょうど天狗の留まり場という岩から降りてきた人が、虹が出ていますよ、と親切にも教えてくれる。当然岩に登って確認。すると山ひだから虹が生えてきているのがわかった。見ていてもなかなか虹は消えなかった。
いま思えば、ポイント岩場、虹、急ぐか迷っていた時に教えてくれた人、というこの組み合わせが恩恵のようで、普段の日々の慌ただしい営みにおいてこうしたサインを見落としていないだろうか、と考えさせられている。
10月末の谷川岳。ロープウェイ終点の天神平から山頂まで既に木々も葉を落とし、ブナの実の抜け殻が頼りなげに揺れていた。今年の実りはどうだったろうか。ナッツ類で最もおいしいというブナの実(いったいどんな人がどう食べ比べたのかしら)。
登山道具を少しずつそろえて山に行き始めてから10年以上になるけれども、どの山も見せる表情が異なっていて、同じ山でもまた季節によって違うし、その彼らの勝手な領域にお邪魔させてもらう、という感覚が好きで山歩きが続いている。
前回の谷川岳は山頂付近荒天でまったく視界が悪く、双耳峰のもうひとつの耳には行けなかった。今回は穏やかな、はるかに続く山稜を眺めながら歩ける山行となった。ちょっと風花が舞っていたけれど、それはそれで山は冬をすぐそばまで迎えていることを知る機会に立ち会えたようなもの。
谷川岳2015 肩の小屋から万太郎山への道 |
下山時、少し急げば早めのバスに間に合うかも、どうしようかと友人と相談していると、ちょうど天狗の留まり場という岩から降りてきた人が、虹が出ていますよ、と親切にも教えてくれる。当然岩に登って確認。すると山ひだから虹が生えてきているのがわかった。見ていてもなかなか虹は消えなかった。
いま思えば、ポイント岩場、虹、急ぐか迷っていた時に教えてくれた人、というこの組み合わせが恩恵のようで、普段の日々の慌ただしい営みにおいてこうしたサインを見落としていないだろうか、と考えさせられている。
オキノ耳からトマノ耳の眺望 |